【絶対に確認】産業廃棄物収集運搬業許可が取れない「欠格要件」とは?役員の過去や前科のリスクを行政書士が解説
「元請けから許可を取るように言われたが、自分は過去にちょっとした違反がある。これで許可は取れるのだろうか?」
「役員の中に前科がある人がいるかもしれない。もしそうだったらどうなる?」
産業廃棄物収集運搬業許可の申請を前にして、このような不安を抱えている建設業や解体業の経営者様は少なくありません。
結論から申し上げますと、産業廃棄物収集運搬業許可には「欠格要件(けっかくようけん)」という厳しい審査基準があり、これに一つでも該当すると、他の条件がどれほど完璧でも絶対に許可は下りません。
この記事では、数多くの許可申請をサポートしてきた行政書士が、見落としがちな欠格要件のポイントを、法律用語をなるべく使わずに分かりやすく解説します。
実際にあった「リアルな実例」も紹介しますので、申請前のセルフチェックとしてご活用ください。
【実録】許可が取れなかった解体業者A社長の話
まず最初に、欠格要件の恐ろしさを知っていただくために、私が実際に相談を受けたA社長(30代・個人事業主)の実話をご紹介します。
A社長は腕も良く、元請けからの信頼も厚い方でした。「元請けから『許可を持ってないと次は発注できない』と言われて…」と、当事務所へ相談に来られました。やる気に満ち溢れていたA社長でしたが、申請に向けたヒアリングを進める中で、顔色が曇る瞬間がありました。私が必ず確認する「過去の賞罰」についての質問をした時です。
私: 「失礼ですが、過去5年以内に警察のお世話になったり、罰金を払ったりしたことはありませんか?」
A社長: 「…実は2年前、居酒屋で酒を飲んで隣の席の奴と口論になって…。手を出してしまって、警察沙汰になりました。傷害罪で罰金を払っています。」
残酷な現実と、もし知らずに申請していたら?
残念ながら、この時点でA社長は「欠格要件」に該当しており、許可を取ることはできません。
「罰金はもう払ったし、反省もしている。仕事は真面目にやっているのにダメなのか?」
A社長は肩を落としました。しかし、廃棄物処理法という法律は、それほどまでに「コンプライアンス(法令遵守)」を厳しく見るのです。
もしA社長がこの事実を知らず、自分ひとりで申請していたらどうなっていたでしょうか?
申請手数料(81,000円程度)を支払い、審査が進んだ後で警察照会により事実が発覚。不許可処分となり、手数料も一切返還されません。申請にかけた手間・時間・費用すべてが水の泡となってしまうのです。
このような事態を避けるためにも、次の章から具体的な欠格要件を確認していきましょう。
産業廃棄物収集運搬業許可の「欠格要件」とは?
欠格要件とは、簡単に言えば「この条件に当てはまる人には許可を与えません」という線引きのようなものです。廃棄物処理法第7条第5項第4号に規定されています。
対象となるのは、申請者本人(個人事業主の場合)だけでなく、法人の役員、株主、政令で定める使用人(支店長など)も含まれます。会社のトップだけでなく、経営に関わる重要な人物全員がクリーンでなければなりません。
[3] 廃棄物の処理及び清掃に関する法律e-Gov 法令検索 廃棄物の処理及び清掃に関する法律
絶対に確認すべき主な欠格要件リスト
ここからは、特に該当しやすい重要な欠格要件をピックアップして解説します。ご自身や役員の方々に当てはまるものがないか、チェックしてみてください。
1. 「禁錮以上の刑」を受けたことがある(前科)
- 内容: 過去に何らかの罪を犯し、「禁錮(きんこ)」または「懲役(ちょうえき)」の刑を受けた場合です。執行猶予がついた場合も含まれます。
- 期間: 刑の執行が終わってから(または執行猶予期間が満了してから)5年を経過しない者が対象です。
- ポイント: これは「どのような罪であっても」対象となります。交通事故による業務上過失致死傷罪なども含まれるため注意が必要です。
2. 特定の法律違反で「罰金刑」を受けたことがある
- 内容: 以下の特定の法律に違反して罰金刑を受けた場合です。(※すべてではありません。主なものを抜粋)
- 廃棄物処理法(無許可営業、不法投棄など)
- 暴力団対策法
- 刑法(傷害罪、暴行罪、脅迫罪、詐欺罪など)
- 期間: 罰金の執行が終わってから5年を経過しない者が対象です。
- ポイント: 冒頭のA社長のケース(傷害罪で罰金)はここに該当します。たとえ数十万円の罰金であっても、5年間は許可が取れなくなります。
3. 過去に許可を取り消されたことがある
- 内容: 過去に産業廃棄物処理業の許可を持っていたが、違反などにより「許可の取消処分」を受けたことがある場合です。
- 期間: 取消処分の日から5年を経過しない者が対象です。
- ポイント: これは、取消処分を受けた法人で役員をしていた人も対象になります。過去に勤めていた会社が処分を受けていないかも確認が必要です。
4. 暴力団員または暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
- 内容: いわゆる反社会的勢力に属している、または属していた場合です。
- 期間: 暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者も含まれます。
- ポイント: 警察当局への照会により厳格に確認されます。
執行猶予中は許可が取れない?
よくある質問として「執行猶予中ですが、許可は取れますか?」というものがあります。
結論は「執行猶予期間中は許可を取ることはできません」。
執行猶予とは、「刑の執行を一旦待ってあげる期間」であり、まだ刑が消滅したわけではないからです。
まとめ:不安な場合は専門家による事前診断を
産業廃棄物収集運搬業許可の欠格要件について解説しました。
- 一点でも該当すればアウト: 他の要件が完璧でも不許可になります。
- 対象者は広い: 役員、株主、支店長なども含まれます。
- 過去5年間が重要: 前科や罰金刑は、執行完了から5年間は影響します。
- 隠してもバレる: 警察照会などで必ず発覚し、申請費用も無駄になります。
欠格要件は非常にデリケートな問題であり、ご自身で判断するのが難しいケースも多々あります。
「昔のことで記憶が曖昧だ」「これは該当するのだろうか?」と少しでも不安に思われた方は、申請前に必ず専門家にご相談ください。
当事務所では、許可取得の可能性を診断する事前相談を承っております。プライバシーは厳守いたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
よくある質問
Q1. 交通違反の反則金(青切符)は欠格要件になりますか?
A. いいえ、原則としてスピード違反などの軽微な交通違反で支払う「反則金(青切符)」は、刑事罰である「罰金刑」とは異なるため、欠格要件には該当しません。ただし、無免許運転や酒気帯び運転などで「罰金刑(赤切符)」以上を受けた場合は対象となる可能性があります。
Q2. 役員の中に過去に破産した人がいます。許可は取れますか?
A. はい、過去に破産した経歴があっても、現在は「復権」していれば欠格要件には該当しません。破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者は欠格要件となります。
Q3. 欠格要件に該当する役員がいる場合、どうすれば良いですか?
A. その役員が在任している限り、会社として許可を取ることはできません。許可を取得するためには、該当する役員に辞任してもらう等の対応が必要です。ただし、単に名義を変えただけとみなされると脱法行為となるリスクもあるため、慎重な対応が必要です。専門家への相談を強くおすすめします。
複雑な申請手続きは、プロにお任せください
「書類を作っている時間がないので、丸投げして最短で許可を取りたい」 「自分の会社が赤字要件に引っかかるか、念のため確認してほしい」
そのようにお考えの事業者様は、ぜひ行政書士ライトアップ事務所にご相談ください。
当事務所では、千葉県の手続きに精通しており、予約の取得から書類の収集と作成、県への申請代行までをトータルでサポートいたします。 「自分の会社は許可が取れるの?」「いくらかかるの?」といった疑問にも、無料診断でお答えしています。
まずはお気軽にお問い合わせください。

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